アドレスとは・・・アプローチ上に立ってボールを構えて投球準備をすること、またはその姿勢のことです。投球動作の最初の部分であり、この「アドレス」から次の「プッシュアウェイ」へのタイミング部分までが投球フォームの中で最も重要というプロが多いです。出だしでズレてしまうと、そのズレが投球動作の中で最後まで違和感が出てしまう、ということでしょう。
アドレスの基本動作
- 何事も最初が肝心です。投球の再現性を高めるために、自分なりのルーティンを決めるとよいでしょう。例えば、アプローチに上がる前にすること(目標を見る 等)、あがり方(右足から、左足から 等)、立ち位置を決めてからプッシュアウェイまでの間のこと(目標の確認、ラインの確認 等)など、自分なりのもので結構です。
- 投球の都度、ボールについたオイルを丁寧に拭き取るようにしましょう。ボウリング場備え付けのタオルでなく100円ショップ等でマイクロファイバーのタオルを用意して使うとGoodです。
- 【立ち位置の決め方-前後方向】
ボウリング初心者が最初の立ち位置を決める場合は、ファールラインから4歩半分下がった位置(4歩助走の場合)が基本となります。この基本の位置から投げてみて、フィニッシュ時にファールラインを超えてしまう(超えてしまいそう)ようであればその分アドレス位置を後方に下げる等の調整をします。 - 【立ち位置の決め方-左右方向】
アドレスの左右での立ち位置は(最初の頃は)目標とするコースよりも左にボールが行ってしまうのであれば右にその分移動、、、というように、投げながら調整していくことになります。 - 【立ち位置を毎回同じにするには】
前後左右の立ち位置を決めたら「アプローチドット」を目安にして自分の立ち位置を覚えておき(あくまで目安であり、この上に立たないといけない、といったことではないです)毎回決まった位置から投球するようにします。 - 【足の構え方】
両足は右足を少し下げて構える(右利きの場合)方が多いですが、両足が揃っていても問題は無いです。ただ、左右には開かない方がいいでしょう。また、膝は伸ばしていても曲げていてもやりやすい方で構いません(※あたしは、リリースの時につったたようにならないために、最初から少し曲げておくようにしています)。
また、下半身に力を入れる(意識する)ことで、自然と上半身から力が抜けて自然な力みのないスイングができるようになります。 - 【身体全体について】
◇身体全体が力を抜いてリラックスした状態に。ボールを持ったあとに2~3回肩の上下運動をすることで肩の力も抜けます(人によりますが・・・)。
◇両肩を結ぶライン、左右の腰骨を結ぶラインが、それぞれ進行方向に対して直交(垂直に交わる)していること(右利きであれば、肩と腰をほんのすこし程度右に開いても可)。
◇肩甲骨を意識して、背中は丸めないようにします。 - 【肩と脇】
◇肩の力を抜き、ボールを持っている方が若干下がっている程度で。ただ、肩は若干下がっても身体全体のライン(頭頂から足までの軸)はほぼ垂直を保つようにしましょう。傾きが大きいとスイング動作で脇が開いてしまったりフォームが安定しなくなります。
◇脇を開かずにボールを構えます。 - 【ボールを構える高さ】
ボールの高さは肩~腰の間の自分が投げやすい(構えやすい)高さでOKです。なお、高さが高いほど位置エネルギーが高くなりますので、スピードをあげたい時には高くすることも1つの方法です。 - 【ボールを構える左右の位置】
ボールは身体の正面でなく、この後のスイングの軌道上となる「ボールを持っている腕の正面」でまずは練習しましょう。つまり右利きであれば身体の中心よりも右側でボールを構えます。身体の中心にボールもってきてしまうと、バックスイングで身体の外側にボールを持ち上げるようになってしまうからです。 - 【ボールの握り方・持ち方】
◇サム(親指)は力を入れて握りすぎないこと。第一関節を曲げずに指の腹全体を使ってボールを持ちます。サムに力が入りすぎていると、リリース時にサムが抜けづらくなります。
◇人差し指を開いてボールを支え、小指は薬指の傍でボールを支えます(多少開いていても可)。また、人差し指と小指はボールのカーブに沿って密着させてホールドすることで、ボールの保持性がよくなります。
◇ボールは手のひらに乗せ、ほとんど力が入っていない状態にし、利き手で無い方の手でしっかり支えます。利き手の方には最初から力が入ってしまうと、ずっと力が入ったままになってしまいフォームが安定しなくなります。
アドレスにおけるオプション
- リリース時のにカップリストをつくることでフックボールを投げるわけですが、手首の力だけだと難しい部分があるため、人差し指と小指に力を入れてクイッとボールを支える状態をつくり、それをリリースまで維持します。
- 利き手で無い方の手を、ボールの(下でなく)側面に軽く触れるようにしてボールを支える。
- アドレスの左右での立ち位置調整について。ボウリングでストライクを狙う場合、初心者は1番ピンに正面からボールをあてることを狙いとしがちですが、それではスプリット(ピンが両端に離れて残る)となってしまうことが多くなってしまいます。通常、ストライクはポケットに3~6度の角度でヒットさせるとストライクになりやすいと言われていますが、それをストレートボールで実現しようとすると右隣のレーンにはみ出してしまいます。このため、理想の角度まではとれないものの最大限角度をつけられるように、アドレスの右端に立ってレーンを斜めに使ってポケットを狙うのがよいのでは?と思います。
- ボールを手のひらに乗せるというよりも、フィンガー側(4本の指)で支える感じで持つ。
- 速い(曲がらない)レーンの時は人差し指を中指の近くに置くことでサムを抜きやすくする。逆に遅いレーンの時は人差し指と中指の間隔をあけて横回転をつけやすくする。
- (かなりハイレベルなコントロールがある方になりますが)あと1本がなかなか飛んでくれない、、、そんな時は立ち位置を板目1枚以下の範囲で前後左右に移動して調整すると効果があることも。
- 最初の構えの時のボールの持ち方は、より曲げたいときはカップ気味(手首を内側に)に、サイドローテーションを入れたい場合はコック気味(手首を小指側に)にして人差し指を開いてホールドします。
- フィンガーグリップを使用している場合は、指とフィンガーグリップの間に隙間がないように、フィンガグリップと指穴の間に何か挟んだり、フィンガーテープを巻いたりして調整しておく。
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