リリースとは・・・ボールを投げる(手からボールが離れる)こと。
難しいです。ほんのコンマ○秒の一瞬の間にサムを抜いてリフトしつつターンして・・・・。果たして自分もできているのか疑問です。っていうか、多分理想のようには出来ていないと思う(だって、回転が弱いですもの)。一度、スーパースローカメラでリリースを撮影してどういうふうに自分がリリースしているのか確認してみたい。。。。と思う今日このごろです。
リリースの基本動作
- 【全体の姿勢】
◇脇が開かないように(右肩が下がると脇が開きやすくなります)注意しながら、左足を曲げて(膝がつま先の前に出る程度)腰を入れるように重心を下げ、フィニッシュの姿勢をしっかりとれるようにします。
◇つま先-膝-顔の「バランスライン」を一直線にすることで、より威力のあるボールを投げることができます。
◇顎を引いてヘッドアップにならないように注意します。
◇身体は前方へ突っ込み過ぎない程度(膝と頭がスライドした足のつま先のちょっと前くらい)の前傾姿勢をとります。 - 【足の動き】
◇右足は、強く蹴りだしたことで自然と左後方に流れるようになります。ただ、左に流れすぎるようだと腰が深く入らなくて威力の小さいボールになってしまったり、腰・体が右側に開いてしまいます。
◇左足のスライドが終了した時点で、つま先が進行方向に対して真っ直ぐ向いていること。また、その位置が、アドレスの時に想定した位置からズレていないか確認します。つま先が外(右)を向いている場合は、上体が突っ込んで体が開いてしまっている場合が多いので体幹を感じながら上体の突っ込みを防ぐ練習をします。また、アドレス時点で想定した位置からズレている場合は、腕の動きに注意がいってしまうことで微妙にステップがズレてしまっていることが多いです。ボールを持たずにステップの練習をしてみると良いでしょう。 - 【腕・上半身の動き】
◇開いている左腕を使って、左右のパランスが維持されるようにします。
◇上半身(両肩のライン)は進行方向に対して正対している状態が維持されたまま(右肩が前方に出てしまわない)にします。出て行く場合は左腕がななめ後ろ方向に上がっていればそれを前方に意識することで改善します。
◇前方に突っ込まない(前傾しない)ようにします。
- 【リリース】
◇ボールが肩の下あたりにくると自然とサム(親指)が抜け始めます。それまでは手首をターンさせずボールの後ろから手で押している状態を継続させます。
◇投げ急いでしまう(リリースが早い)と、ボールが早く手から離れていきます(=回転力が弱い)。できるだけボールを長く持つ(手がボールを追い越すような感じ)ことで前方でリリースするイメージで。
◇「投げる」というよりも、人差し指と中指を使って、ボールを目標スパットへ送り出すイメージでリリースします。 - ロフトボールになってしまうのは、指穴がきつすぎる、指に力が入りすぎているといった理由で、リリース時にサム(親指)とフィンガー(中指・薬指)の3本が同時に抜けてしまっている事が原因の1つです。親指→中指→薬指の順に抜けるようにしましょう。
- ボールに勢いをつけたい、野球のカーブのようにボールに左回転を加えて曲げたい・・・といったことから、手首を返してしまいがちですが、リリース時に手首を返さないように注意しましょう。
- ボールの落下点がいつも同じになっているか確認します。スパットの通過位置、ピンへのヒット位置は確認しても落下地点を確認していない人が多いです。同じスパットを通っても落下位置が違えば入射角度にも違いが出てきますので、ラインが変わりピンのヒット位置も変わってきます。
球種によるリリースの違い
【ストレートボール】~まずはこのストレートボールがしっかり投げられるようになりましょう。
- バックスイングからリリースまで、サム(親指)の向きが12時(つまり進行方向)、フィンガー(中指・薬指)が6時の方向を維持して、ボールに縦回転をかけます。サムが抜けた後で少しでも手首がターンしてしまうとボールはフック軌道になりますので、そうした球質になってしまう場合は少しバックアップ(後述)気味を意識すると良いかもしれません。
- (親指の向きというとわかりづらければ)手のひらを目標方向に真っ直ぐ向けた状態を維持し、ボール後方から手のひらで押し出すイメージです。
- フックボールをマスターした後でも、スペア(特に右利きの場合の10番ピン)を獲得するのに有効な球種となります。また、自分の球種とレーンコンディションが合わない時でも、ストレートボールは比較的レーンコンディションの影響を受けないため有効な球種になります(ただ、角度がたりないためにタップやスプリットのリスクも増えたり、ピンがピンを倒すアクションも少なくなるため、一定のスコアレベルまでは・・・、ということになります)。
【フックボール】~ストライクをとるためのベースとなる球種。ストレートが投げれるようになったら習得しましょう
- 手首は(ボールの重さにまけて)外側に反らないようにレーンに対して垂直になるようにします。できれば、カップリストを作って、指をボールの下に潜り込ませるような感覚にするとフィンガーに乗っている時間が長くなるため、より曲がりが強くなります。
- サム(親指)はアドレスの時からリリースの時まで10時の方向を維持したまま、親指→中指→薬指と順番に抜くことでボールに反時計回りの横回転を加えます。この横回転はピンにヒットした際の破壊力のアップにもつながります。
- ターンはボールの横方向の回転、リフトはボールの縦方向の回転を制御します。この2つの割合によって軸の角度が多少変わり球質に差が出てきます(が、実際にやるとなると難しいです・・・)。
- 更に横回転をあげる「リフト&ターン」投法では、アドレスからリリースの直前までサム(親指)は12時の方向を維持し、リリース時に10時の方向に移動させながら(ターン)サムを抜きつつ、フィンガーでボールの重さを感じ、ひっかきあげる(リフト)ような、また、ボールの側面をなで上げるようなイメージで投げます。
【カーブボール】~破壊力はあるものの、コントロールは難しく手首等への負担も
- 「リフト&ターン」投法と同様にアドレスからリリース直前まではサムの位置を12時でキープ。リリース時に親指を12時から9時の方向に移動します。
- フックの時よりも少し早めにサムを抜くことでボールがフィンガーに乗っている時間を長くし、更に一気にボール側面をなでるように回転させることで強烈な回転数を生み出します。
【バックアップボール(リバースフック)】~腕や手首への負担が大きいため、現時点ではあえて習得する必要は無いです。
- フックボールやカーブボールの逆の動きをする球種ですので、指の向きもそれらと逆になります。つまり、12時(より回転をかける場合は10時)の位置を維持していたサムを、リリース時に2時の方向に向けながら抜きます。
- フィンガーを使って、ボールの左側面を持ち上げる(なでる)ようにリリースします。
- 通常はフックボールでストライクを狙いに行き、6番や10番といった右側のピンが残った際に左側にたって、バックアップボールでスペアをとりにとりに行く場合もあります(が稀です)。
リリースにおけるオプション
- リリース時の手首の返り、指の抜けというものは、勢いのついた通常の投球動作では中々練習しにくいもの。そういった時には、1歩助走で練習すると良いでしょう。
・いつもの3歩目の位置で、両足を通常のアドレスと同じようにして立つ
・バックスイングの最高到達点までは足を動かさない
・フォワードスイングと同時に左足を大きくスライドさせながら前方へ
・リリース時は、通常の投球動作と比較してかなりスピードも抑えられていますので、問題点を確認・修正がしやすくなります。 - スライドを大きくとらず、(ゴルフで言うところの壁を感じるように)強く止まって、手遅れのタイミングでリリースすることでボールの威力(スピード)が増します。そうすることで、アプローチの状態(滑る<軽い>・滑らない<重い>)による影響も小さくなります。
- 回転力アップ~人差し指の先にボールを乗せるイメージを維持し、リリースの際は人差し指の付け根で押し出すイメージで投げると良い場合がある。
- 人差し指→中指→薬指→小指と順番にボールの側面の球面を払う(なでる)イメージ
- どうしても「スピナー回転」になってしまう・・・。「スピナー」だからといって改善しなければならないものでも無い(トッププロにもスピナー回転の方もいらっしゃいます)ですが、以下のようなことを確認してみます。
①リリースの際に親指が外側を向いてしまっている
②リリース時に手首を返しすぎ(オーバーターン)
③指穴がぶかぶか等で握りすぎてしまっている
④人差し指の親指側側面に強く当たってリリースしている・・・等々 - アクシスローテーション(AL)を変える(=サムが抜け始めてからボールが手から離れるまでの間にどのくらい手首が反時計回りに回転しているか)ことで、ボールのブレイクポイントを変えることが出来ます。
①AL0~30度 : リリース時のフィンガーの位置をボールの真後ろにします。ストレートに近い球質になるため、非常にゆるやかなフックになります
②AL30~60度 : リリース時のフィンガーの位置をボールの右斜後ろにします。回転軸が少し傾くため、スキッドゾーンが長くなり(=ブレイクポイントもレーンの奥になり)、曲がりも大きくなります。
③AL60~90度 : リリース時のフィンガーの位置をボールの右横にします。回転角度が大きいローテーションとなり、スキッドも増加しますので、ブレイクポイントも更に奥になって入射角度も大きくなります。
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